2025年7月27日
                                        
                                
量子力学の代表例として知られる「二重スリット実験」は、光が“波”なのか“粒子”なのかという論争の中心にありました。結果的に、光はそのどちらの性質も持つことが確認され、現代物理学では「観測によって振る舞いが変わる存在」として認識されています。
興味深いのは、超心理学の分野で行われた検証実験です。科学的厳密性があるかどうかは別として、「人が念じることで、光子がどちらのスリットをより多く通過するかが変化した」という報告があります。信じるかどうかは個人の自由ですが、こうした事象を“最初から存在しないもの”と切り捨てる態度は、現代物理学の視点からするとむしろ不自然です。
たとえば、超ひも理論では世界は11次元で構成されているとされ、そのうち私たちが認識できるのはごく一部に過ぎません。人間の意識や思念といった不可視の領域が「物理的次元の外側にある可能性」は、決して荒唐無稽ではなく、むしろ自然な発想です。
私はビジネスにおいても、この視点は極めて重要だと考えています。
理解できないものを排除しない
わからないことの存在を前提にする
仮説と検証を繰り返す柔軟性を持つ
市場もテクノロジーも人も、“見えていること”“説明できること”だけで動いているわけではありません。経営とは、不確実性と共存する営みです。だからこそ、「まだわかっていない領域を認める姿勢」が未来を切り拓く力になります。
科学もビジネスも、本質は同じです。 わからないものに蓋をするのではなく、わからないまま向き合い、検証し続けること。
その姿勢こそが、新しい価値を生み出す原動力になります。