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「順調です」の報告、そのまま信じられますか?――日報から組織の実態をAIが読み解くプロダクト「Expoint」を開発中です

「問題ありません」という報告への、拭えない不安

複数の案件、複数のチーム、社員から業務委託まで多様なメンバー。IT開発やコンサルティングの会社を経営していると、管理対象はどうしても複層的になります。案件リーダーからの定例報告は「順調です」「問題ありません」。しかし経営者・管理者の頭には、こんな不安がよぎるのではないでしょうか。

本当に案件は順調なのか。リーダーの報告と現場の実態にズレはないか。過負荷になっているメンバーはいないか。顧客対応や品質に、見えないリスクが潜んでいないか――。

実は、こうした兆候は現場の日々の言葉に表れています。レビュー指摘が増えている、顧客確認が止まっている、リーダーに相談しづらい雰囲気がある、日報の内容が薄くなっている。問題が「報告」に上がってくる頃には、案件はすでに燃え始めていることが少なくありません。

日報は集まっている。でも、活かされていない

多くの会社では、すでに日報という仕組みがあります。しかしその運用は「提出率の管理」で終わってしまいがちです。日報を集めること自体には、実はあまり価値がありません。本当に価値があるのは、日報に書かれた「課題・気がかり・違和感」です。

「少し遅れている」「顧客確認が止まっている」「なんとなくこの案件が不安」。こうした小さな違和感こそが、案件や組織のリスクの早期シグナルです。ところが、メンバー全員の日報を毎日読み込み、案件横断で兆候を拾い上げるのは、人手では現実的に不可能です。結果として、せっかくの一次情報が誰にも読まれないまま埋もれていきます。

AIが日報を読み解く「Expoint」を開発しています

この課題を解決するために、私たちExpandグループが開発しているAIプロダクトが「Expoint(エクスポイント)」です。

Expointの発想はシンプルです。従業員にはできるだけ軽く、自然に日報を書いてもらう。その日報をAI(LLM)が読み解き、案件の状態、組織の状態、個人のコンディション、リスクの兆候、そして良い行動までを構造化する。そのうえで管理者には「どの案件が危ないか」「どこに介入すべきか」といった推奨アクションまで提示します。

具体的には、AIによる日報分析、課題・気がかりの自動抽出、貢献行動へのインセンティブポイント付与、組織状態の可視化ダッシュボード、経営者向けレポートといった機能を組み合わせたプロダクトとして設計しています。単なる日報ツールでも、単なるポイントツールでもなく、「AIによる経営・組織活性化ツール」です。

「案件 → 組織 → 人」の順番で見える化する

設計で特にこだわっているのが、管理者が見る順番です。管理者が最初に知りたいのは「誰が危ないか」ではなく、「どの案件が危ないか」「どの組織に問題が出ているか」であり、個人の状態はその要因として深掘りするものです。Expointの管理者画面は、案件→組織→リーダー→個人という流れで状態を追える構造にしています。

案件の分析には「案件健全度×推進定着度」という2つの軸を使います。案件健全度は、進捗・品質・顧客関係といった結果の状態。推進定着度は、日報の具体性や課題の早期共有といった、案件をうまく進める行動が定着しているかというプロセスの状態です。この2軸で案件を4象限に整理すると、「最優先で介入すべき案件」だけでなく、「今は順調に見えるが運用が定着しておらずリスクが見えにくい案件」や、「成功パターンを他へ横展開すべき良好案件」まで浮かび上がります。組織についても同様に「組織健全度×運営定着度」で分析します。

従業員には「軽く、自然に」。監視ツールにはしない

一方で、この種のツールが失敗する最大の理由は、現場に「監視されている」と感じさせてしまうことです。Expointのユーザー画面は、日報投稿を中心に、入力負荷を極力上げない設計にしています。

課題の入力も「課題を書いてください」ではなく、「今日、少し気になったことはありますか?」といった柔らかい問いかけで、自然な振り返りとして引き出します。状況はタグをワンタップで添えるだけ。複数案件を兼務するメンバーも、1つの日報の中で複数案件に触れられ、AIが案件ごとに内容を整理します。

そして、書いた本人にもメリットが返ります。良い行動や感謝・称賛にはAIがポイントとコメントを返し、リスク判定ではなく、振り返り・成長・称賛が前面に出る体験にしています。

まず自社で使い倒す――ドッグフーディングで検証中

Expointは現在、開発・社内トライアルの段階です。私たちはこのプロダクトを、まず自社の社員・業務委託メンバーに適用し、実運用のなかで検証を進めています。日報入力は継続されるか、AI分析は的確か、ポイント付与に納得感はあるか。自分たちが毎日使うからこそ、機能の良し悪しにも、「監視感」のような繊細な問題にも、真っ先に気づくことができます。

雇用形態に依存しない「貢献の可視化」を前提に設計しているのも特徴です。社員も業務委託も混在するチームが当たり前になった今、この点は自社の実体験から欠かせない要件だと考えています。自社で磨き込んだうえで、同じ悩みを持つ企業の皆さまへの提供を目指しています。

おわりに

経営者の不安の正体は、情報がないことではなく、情報が構造化されずに埋もれていることです。Expointは、毎日すでに生まれている「日報」という一次情報から、案件・組織・人の実態を読み解き、次のアクションにつなげるプロダクトです。開発の進捗やトライアルで得られた気づきは、今後もこのブログでご紹介していきます。

AIを活用した組織づくりや業務改善にご関心のある方は、ぜひお気軽にお問い合わせフォームよりご連絡ください。

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